インドの税関

なんだかんだで、スケジュールが調整しきれないので、
当初の予定通り24日からバンガロールに出張。


いつもはシンガポール経由なのだが、今回はバンコク経由。
タイ航空の方が早割を使うとシンガポール航空より安いのと、
帰りに成田につく時間がタイ航空の方が早いことに魅力を感じて、タイ航空にした。
ただ、シンガポール経由だと行きの乗り換え時間が2時間半くらいなのに対して、
タイ経由だと行きの乗り換え時間が5時間半くらいあって、
シンガポール空港みたいにPCデスクや気軽に長居できそうな雰囲気のレストラン・カフェのないタイの空港では、
この5時間半はけっこうつらい。
しかも、シンガポール経由だとバンガロール着が21:55なのが、
タイ経由だと23:15で、
空港から市内までも1時間強かかるので、順調に行ってもホテルに着くのが1時近くになってしまう。


今回は、タイ航空の出発が40分遅れて、
さらに荷物がなかなか出てこないトラブルもあって、
さらに、調査に使う体脂肪計6台と携帯型プリンタを持ってきたせいで税関にもつかまって(6000円くらい取られた)、
結局ホテルについたのは夜中の2時半になってしまった。
翌朝は7時半出発なのに。。。


かなり幸先の悪いスタートだ。


インドの税関は、Rs8000(だいたい1万6000円)以上の金額に対して36%くらい関税がかかる。
自分で使用することが明らかな携帯型プリンタに関税がかかることに納得できなくて、
「ラップトップなんてRs8000以上するのに関税はかかんないじゃないか、
このプリンタだって、自分のラップトップにつないで日本に持って帰るのに、何で関税がかかるんだ」
と聞くと、
「Laptop is allowed, but printers are not allowed.」
という答えが返ってきた。
それでも腑に落ちなかったので、
「じゃあ関税払うから、領収書をくれ」
と言ったら、顔を近づけてきて、
「領収書いらなかったら払う金額少なくしてあげるから」
などとのたまってきた。
出た、インド役人の得意技、ザ・汚職。。。
結局、別の係員に領収書を書いてもらって、近くの銀行(見かけは、奥にベッドのある当直室)の窓口で払ったのだが、
領収書を書かなかったら、彼らは国庫に収める代わりに自分のポケットに収めていたのかも。


領収書を書いてくれた係員が、領収書に記入するので住所を教えろというので、
名刺を見せると(本当は、バンガロールでの滞在先を聞きたかったらしい)、
少しだけ丁寧になった感じで"What is you working for? University?"と聞いてきて(Ph.DとかResearcherとか書いてあったからだろう)
Governmental research instituteと答えると、
ちょっとぎょっとしたような、それでいてちょっと安心しているような顔をしていた。
もしGovernmental research instituteのResearcherに対して贈賄とか要求したら政府に報告されて何かしらペナルティを受けるんじゃないかという恐れと(実際はそんな権限はないんだけど)、
実際に贈賄とか要求していなくてよかった、という安心感とが混ざっていた感じ。
いつもは制度的な硬直性とか起案から決済にかかるまでの長さとかで辟易としているGovernmental(実際はみなしGovernmentalといったところだけど)だが、今日だけはちょっとありがたみを感じた。


今日は、Enumeratorのトレーニング。
調査で体脂肪計や血圧も聞くので、体脂肪計の使い方と血圧計の使い方を看護士学校の学生の助けを借りてトレーニングした。

インドには異常なほど肥大している人が多く、
食事も油をふんだんに使っているせいで
20代後半にもなると特に男性は腹がぽこんと出てくるのだが、
意外にもそういう体形のEnumeratorでも、体脂肪率は26〜28%程度で30%を切っていた。
見た目より結構低い。
やせているEnumeratorはほとんど10%を切ってたし、
インド人は日本人の同じ体形(というか同じような腹の出具合)に比べると脂肪は少ないのかも。
あるいは、日本で買った体脂肪計だから、体質の違うインド人の計測には下方バイアスが出たりするのかな。


明日はトレーニングの続きと、ちゃんと理解できているかの確認テスト。
選挙が30日にあるせいで村には入れないので(今日は研究協力先が提携している看護学校でトレーニングを行った)、
あさってからは彼らを選挙が先週終了したバンガロール郊外の農村に連れて来て、
プリテストと予行練習を三日間行う。


今回は共同研究者が4月上旬に来て、
それを引き継ぐ形で一人で来たので、
状況にキャッチアップしつつ本番の調査が始まる5月1日までには完璧にインタビュアーに仕事を理解させていないといけないので、
結構大変。
まあ、でも何とかなりそうだ。


ところで、
タイの空港でBehind scheduleの飛行機へのBoardingを待っていたら、
待合室のモニターでBBC Worldをやっていて、
SMAPのK氏の泥酔全裸事件が結構な長さで取り上げられていた。
取材映像が終わると、男女のキャスター二人が、互いに「。。。」という感じで顔を見合わせているのが、なんともまた・・・

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