2009-01-01から1年間の記事一覧

マイクロファイナンスのサーベイ論文

同僚と書いたマイクロファイナンスのサーベイ+αの論文をHPにアップ。 経済学部の大学院生、および学部の上級を想定していて、 逆選択、モラルハザード、戦略的不履行といった情報の非対称性の問題と、 それに対するグループ貸付、Dynamic incentive(より正…

自分自身のCounterfactual

Impact evaluationの文脈でよく出てくるCounterfactual。 あるプログラムの効果を測る場合には、そのプログラムの効果がなかった場合というCounterfactualとの比較をしなければいけないという話で、 そのCounterfactualとして適切なものを、実験や既にあるデ…

ネリカ米

アフリカ版緑の革命の担い手として期待されているネリカ米。 そのネリカ米の普及に尽力している日本人の記事があった↓http://special.nikkeibp.co.jp/ts/article/0i0i/103829/ 最近の開発経済学では、 行動経済学の流れを受けて、 コストと期待ベネフィット…

Weak Instruments

M.P. Murray (2006) "Avoiding Invalid Instruments and Coping with Weak Instruments", JEP 20(4), 111-132 を読んだ。 なぜWeak Instrumentsが問題かについて、わかりやすく書かれているので、 応用計量の人におすすめ。 簡単化された設定のもとでは、 2S…

調整さん

友人から教えてもらった 「全員の日程調整作業」をするのに便利な 『調整さん』: http://chouseisan.com/schedule ログインもいらないので手軽だし、 みんなのスケジュールが合う日がマーカーされるので見やすい。 ただ、ログインがいらない分、 ほかの誰か…

インドの牛の糞

インドの農村の道の上には、 あちこちに牛の糞が落ちている(「くそ」と読むと下品に聞こえるので、「ふん」と読むことにする)。 新しくてねっとり感のあるものから、 干からびて乾燥したり、 車や動物や人に踏まれてぺちゃんこになっているものまで、 千差…

Tenth World Congress of the Econometric Society

Econometric Societyの、第10回World Congressのお知らせが来た。 これは行っておきたい。 論文の締め切りは1月30日! その前に、1月3日からのAEAに参加するかどうか(共著者が行けなくなったので)をそろそろ決めないと。。。 - Dear Econometric Society m…

乾燥剤

インドのカウンターパートに、 タイの空港で買ったお菓子を渡した。 夕方くらいになって、みんな食べ始めた。 しばらくして、ちょっと笑いながら、乾燥剤を持って、 「これはなんだ?」 と聞いてくるので、からかっているのかと思って、 「お菓子がしけない…

teriminal

今日から、今月3回目の海外出張となるインド出張。 京成のリムジンバスに乗って、幕張から成田へ。 車内表示で、 Stopping at Teriminal 1 >> Teriminal 2 となっていた。 国の玄関口に行くバスの車内でのスペルミス(Ter"i"minal)は、ちょっと。。。 追記: …

経験をいくら集めても理論は生まれない

大分で開催された国際開発学会に参加。 印象に残ったのは、共通演題の、佐藤仁先生の 「開発研究における個別性と普遍性」 と題する報告のなかの、 「『経験をいくら集めても理論は生まれない』とアインシュタインは言っている。個別の経験や事実を別の視点…

ラグビー版Field of Dreams?

ちょっといい話。http://www.1242.com/goodday/index.php?id=3&YMD=2008-08-05 からそのままコピペ。 - 自宅の畑にラグビー場をつくった、中学校の校長先生 埼玉県深谷市・・・、「深谷ネギ」の産地として知られていますが、 いま、自宅前の畑を、本格的なラ…

NEUDC 2009メモ

自分用メモ: 聞きに行ったセッションとペーパーのリスト。Session 4: Elections: Rewards, Technology, and Violence "Political Violence and Social Networks: Experimental Evidence from a Nigerian Election" Marcel Fafchamps, Oxford University : P…

PACDEV 2010: Call for papers

PAVDEV 2010のお知らせが来たので、アナウンス。 いずれHPもできるはず。 - Call for papers Pacific Conference for Development Economics Saturday, March 13, 2010 University of Southern California We are excited to announce that the next Pacific…

NEUDC 2009 Schedule

NEUDC 2009のスケジュールがアップされた。http://ase.tufts.edu/econ/events/neudcDocs/neudcConferenceSchedule.pdf 知らないうちに、 他の人のPaperのDiscussantにもなっている。。。 発表する人は、だいたい、ほかの人のPaperのDiscussantにもなっている…

厚生労働省がん研究助成金: がんの代替療法の科学的検証と臨床応用に関する研究

ここしばらく、 メディカル・イーティングやら、 ハナビラタケやら、 フコイダンやら、 「癌が治る!」とネットや雑誌でいろいろ広告されている健康食品について書いてきて、 科学的(統計学的)なエビデンスをきちんとまとめているHPなり書籍なりがあればよ…

ジョブ情報:アジア経済研究所

遅ればせながら、 所属機関のアジア経済研究所でも、 研究員の募集が行われているので、 アナウンスさせていただきます。 http://www.ide.go.jp/Japanese/Recruit/res.html 職種・応募資格: 研究職員 (1) 地域研究 (2) 開発研究 (3) 国際関係 とあり、かな…

Selling to Overconfident Consumers (AER, forthcoming)

火曜日恒例のReading Groupで、Michael Grubb, "Selling to Overconfident Consumers," AER, forthcomingを報告。 携帯電話料金などでよく見られる、 ・月額料金(Fixed fee) ・月額料金に含まれる無料通話分(Allowance of units for which marginal price…

「健康食品」の安全性・有効性情報

癌に良いとされる食品には、 「フコイダン」というものもあるらしい。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%B3%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%B3 http://fuco-ken.com/index.htmハナビラタケと同じく、 研究報告もほんの少しあるらしい。 癌についてネッ…

PACDEV 2010

アメリカ西海岸の大学による開発経済学のカンファレンスPACDEVが、 来年は3月13日(土)に、University of Southern Californiaで開かれる模様。 HPももうすぐできるらしい。 PACDEVは、ほかのカンファレンスと比べて、 参加費が格安($20 for students and …

JAL:ハノイ→成田便のおかしな運航スケジュール

JALは、一部ベトナム航空と共同運航で、 成田=ハノイ間のフライトを運航している。 今度ハノイに出張に行く必要があるので、 ちょっと調べていると、 スケジュールがちょっと変なことに気づいた。 成田→ハノイは、 月・水・金と火・木・土・日で出発時間が…

Change―世界の難題に挑む

途上国の貧困層の生活改善のために ITがどのように使われているかを分かりやすく紹介しているコラムが最近登場↓http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20091007/206518/ つい先日、 アジ研ワールドトレンドという一般向け雑誌に デジタル革命と貧困層…

途上国の医療をITで変える

日系ビジネスオンラインに、 途上国の医療を改善するためにITを使うという記事が書かれている。http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20091007/206545/?P=1 ・マラリアやHIVに関する現状調査の際、携帯電話で聞き取り結果を直接デジタル入力して、調…

ハナビラタケ

前に、 「癌が治る!」とネットでいろいろ広告されている メディカル・イーティングの科学的根拠の乏しさについて書いたが、 ハナビラタケなるキノコには、 マウスを使った対照実験では癌の抑制に効果があることが示されているらしい。 http://www.mylifenot…

ジョブ情報:一橋大学経済研究所付属・経済制度研究センター

一橋大学経済研究所付属・経済制度研究センターが、 開発経済学担当の教員を探しているそうです。http://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekJorDetail?fn=0&id=D109100162&ln_jor=0来年4月から経済制度研究センターで開発経済学の研究を強化するための人事らしいで…

NEUDC 2009: ホテルの予約はお早めに

11月にNEUDC 2009(11月7日-8日)で発表することが決まったので、 そろそろホテルの予約をしておこうかと、 NEUDC 2009のAccomodationのページにある Hyatt Place Medford に電話。http://ase.tufts.edu/econ/events/neudcConferenceAccommodations.asp NEUD…

NBER summer institute: Using Field Experiments in Economics

NBERのHPから、 John ListとMichael Kremerによる、 Field experimentの講義が視聴できる。 こういうのはとてもありがたい。 http://www.streamingmeeting.com/webmeeting/matrixvideo/nber/index.html Using Field Experiments in Economics: An Introducti…

メディカル・イーティング

ふと、肺がんに関するサイトを調べていると、 症状や検査方法や治療や手術や生存率などの情報が集められている http://www.sth3.com/haigan/ とか http://lung.web.fc2.com/ のサイトで、 「⇒数々のガン患者を完治させてきた食事法」 とか 「癌が改善しなけ…

内需

ここしばらくは、論文のリバイズ。 ところで、読売新聞で、http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090925-OYT1T00397.htm 円安政策を取らずに円高になれば、輸入品が安くなるなど内需振興に寄与しやすいとの見方があることについて、藤井財務相は「そうい…

余命1ヶ月の花嫁

今日から南アフリカ。 飛行機の中で、映画「余命一ヶ月の花嫁」を見た。 実話に基づいた話で、献身的なボーイフレンドの姿が格好いい。 最後に、彼女の遺志を汲んでがん撲滅運動のための基金が集められているとかいうのがあった。 HIV患者の平均余命も薬によ…

What Do We Really Know About Microfinance’s Impact?

CGAPのHPに、 David Roodmanによる、マイクロファイナンスにかかわる最近のインパクト評価研究のサーベイが載ってる。 http://www.microfinancegateway.org/p/site/m/template.rc/1.26.11408/ ところで、 BanerjeeやDufloたちが、インドでSpandanaというMFI…