スピード勝負のことはやらない

以前、「自分自身のCounterfactual」という記事を書いたことがあった。
http://d.hatena.ne.jp/hisakijapan/20091224/1261625167


自分自身の仕事の社会的価値、人生の社会的価値を考えるには、
自分が存在していなかった場合というcounterfactualと比べて、
どの程度何かに貢献したか、
ということを考える必要がある。


それで考えると、
他の誰かもやっているような研究でどちらが先に成果を出すか、というようなスピード勝負の研究は、
たとえ自分が一番先に成果を出したとしても、
自分がいなくても他の誰かが少しの時間差で成果を出すのだから、
Counterfactualとしての個人の研究の価値を考えた時には、
価値が小さいのではないだろうか。
もちろん、誰が先に成果を出すか、という競争のプレッシャーの中で研究開発速度が高まり、
世界の人々がより早く研究成果の恩恵にあずかれる、
というメリットは大きいかもしれないものの。


ということで、
自分の研究スタイルとしては、
スピード勝負のことはやらない、
ということを、改めて考えた。