NYT: 貧困国向け抗HIV薬の価格低下

http://www.nytimes.com/2011/05/24/health/24global.html?emc=tnt&tntemail1=y
クリントン財団との交渉の結果、
インドの製薬会社が、
HIV薬を貧困国70カ国により安価(現状は年間200ドル弱)で提供するようになるらしい。


現状では、
http://d.hatena.ne.jp/hisakijapan/20100512/1273683875
で紹介したように、
HIV対策でHIV検査をやって多くの人がHIVと認定された結果、薬の需要は大きく増えたけど、
ドナーのHIVへのファンドは近年急激にしぼんでいて、
とうとう新規患者へのHIV薬の提供はストップし、
現在の患者がだれか死ぬまで新しい人はHIV薬をもらえないようになっている、という状況。
安価に薬が手に入ることにより、
一定の予算のもとで購入できるHIV薬も増えるが、
今回の価格低下により、どの程度現場で実際にHIV薬へのアクセスが増えるか、モニターする必要はあると思う。


http://d.hatena.ne.jp/hisakijapan/20110513/1305299246
で触れたように、
HIV薬の早期投与が感染率を大幅に引き下げる可能性も証明されているので、
HIV薬値下げがもたらした感染予防の実証研究というのも、
今後出てくるかもしれない。