サクラチル

「世界1800組でトップ5入り、デルの社会起業家コンペで特別賞
日本人初の入賞!でも、世界はもっとすごかった」

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20120730/235109/?P=1


Dell Social Innovation ChallengeでのE-educationの結果報告。
結果としては、
サクラチル。


まあ、Maheenは根拠もなく、I have confidence.と言ってたし、
むしろ優勝したら調子に乗って足もとを固めずに突っ走ってしまいそうで
賞金を取った暁には「おめでとう。でもこれは人が与えた評価であって、賞を取ったからといって途上国の生徒たちの人生が何か変わったわけでもないんだ。目的は賞をとることじゃなく生徒たちの人生にインパクトを与えることなんだから、地道に活動せい」
と言おうと思ってたけど、
そんな心配もいらなかった。


今のところ、E-educationは、
努力と根性で成果を出してきた印象が強く、
Innovativeなアイディアで成果を出してきたわけではないので、
アメリカのコンペティションでは、分が悪いと思う。


ただ、個人的には、「努力と根性」、いいじゃないか、と。
努力と根性は、人の性格などに属する部分で、再現可能性やExternal validityは、難しいのは否めない。
でも、貧困から抜け出した人(貧困からちょっと抜け出した人じゃなくて、かなり人生を変えた人)のストーリーには、
「努力と根性」が出てくることが多い。
もちろん「努力と根性」だけじゃどうにもならないことはたくさんあるんだけど(E-educationが賞金取れなかったように)、
でも、「努力と根性」で結構それなりのところまでは行ける。
その「努力と根性」っていうのを、Noncognitive abilityっていう専門用語に置き換えてやってるのが、今のE-educationの研究プロジェクト。
IQとかのCognitive abilityは小学校入学前にほぼ決まってしまうけど、
Noncognitive abilityは、成人してからも、老人になってからも、改善できることがこれまでの研究で示されてる。


多くの人が、
「あの時、もっとがんばっておけば・・・」
という経験をいろいろと抱えていると思う。
そこでがんばれるかどうかに影響するのが、Noncognitive ability(他にも、どれだけ人の意見にOpenか、とか、いろいろあるけど)。


このNoncognitive abilityについて、将来的には、心理学系の人と、共同研究してみたいなあ。
って、それ、HeckmanのResearch line・・・


E-educationでも、Noncognitive abilityについて、もっと検証してみたいんだけど、
キャパシティの面からサンプルサイズがなかなか増やせないのが現在の制約。
とりあえず、今年はいろいろ情報集めて、詳しい知識がなくてもできるインパクト評価やって、
本当の勝負は、来年以降。。。